ウォーレン・バフェットとレイダリオの昨年末の投資方針が明らかになりました。
なぜ明らかになったのか、というと、米国の機関投資家は四半期ごとに投資先の明細を開示する必要があり、「フォーム13F」と呼ばれ報告書を毎期提出するからです。
今回、運用会社やヘッジファンドなどが2月中旬にかけて2021年12月末の保有株を開示しました。
これを21年9月末時点の保有株と比較することでそれぞれのファンド、機関投資家の投資行動が分かります。
ウォーレン・バフェットとは?
ウォーレン・バフェットは「投資の神様」と呼ばれる、世界一の投資家です。
2020年には日本の5大商社の株に投資したことでも話題になりました。実際にその後、日本の5大商社の株価は上昇。2年間で確かな含み益をバフェットにもたらしています。
バフェットの資産は約960億ドル(約10.6兆円)で世界第6位! この資本主義の世の中で、新たに事業を立ち上げるのではなく、投資から始めてここまでの資産を築き上げたのはまさに「投資の神様」
なぉ、これだけの資産家でありながら、普段の生活は質素で知られ、大好物はチェリー・コークだそうです。
レイダリオとは?
世界最大のヘッジファンドといわれているBridgewater Associates(ブリッジウォーター・アソシエーツ)の創業者でありCEOでもあるRay Dalio(レイ・ダリオ)。
ブリッジウォーターは世界最大級、あるいは世界一のヘッジファンドと評され、HFM Absoloute Return社が発表した2017年の運用資産残高(AUM)ランキングでは1247億ドルで1位となっています。
長者番付に載らない億万長者とも呼ばれています。
なぜ、彼が億万長者なのに、長者番付に載らないのか?
その理由は簡単で、ダリオ氏は世界一のヘッジファンドの創業者ですが、彼自身の資金をファンド内に入れているからです。
いくらの資産が彼自身が創業したファンドに入っているかは誰にも分からないためランキングにはForbes等のランキングには反映されません。
中国株を追加購入したレイダリオ、石油株を買い増したウォーレン・バフェット
ダリオ氏率いる世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツは中国株買いが目立った。アリババや京東集団(JDドットコム)、拼多多(ピンドゥオドゥオ)、百度(バイドゥ)などを昨年10~12月に2~4割買い増した。中国政府のハイテク企業への締め付けを背景に株価下落が進み割安と判断したもようだ。ダリオ氏は「中国は国力上昇のサイクルにある」と成長期待を強めている。
日経新聞 2022年2月17日より引用
それでは昨年10月~12月の中国ハイテク株の動きはどうだったでしょうか。
わかりやすいように、中国のインターネットに投資するETF、KWEBの価格を見てみましょう。
下落しているのが見て取れると思います。実際に53ドルから35ドルへと、34%近く下落。
そこから12月~2022年1月にかけてさらに下落しています。
まだまだ安値が続いていますが、レイダリオはこれからの中国ハイテク株上昇を見込んで買い増していたのですね。
一方ウォーレンバフェット氏はどのような投資をしたのでしょうか。
バフェット氏が会長を務める投資会社バークシャー・ハザウェイは、米石油大手のシェブロン株を3割強買い増した。米ブリストル・マイヤーズスクイブや米アッヴィを約8割減らすなど医療関連株は減らしている。
目立った新規投資は米ゲーム大手のアクティビジョン・ブリザードで、昨年末時点の時価で10億ドル(約1150億円)弱を保有した。同社株は今年1月に米マイクロソフトが買収を発表して急上昇している。
日経新聞 2022年2月17日より引用
石油株、そしてゲーム大手の会社の株を買っています。それでは、この2社の株価は昨年末からどのような推移をしたのでしょうか。
実際の値動きはどのようになっているでしょう。
まずは、米石油大手のchevron
続いて、アクティビジョン・ブリザード
アクティビジョン・ブリザードに関しては、11月~12月に買っているならば、現在は20%ほど含み益が出ていそうです。
そして、chevronに関しては、さすがウォーレン・バフェット氏、2022年の原油高まで見越していたのでしょうか。さすがですね。
まとめ
今回の「フォーム13F」で明らかになったことは、全般にハイテク株の保有を減らした投資家が多く、巨大テックでは米メタ・プラットフォームズ株の売却が目立っていたそうです。
さすがに米国の機関投資家たちは先見の明がありますね。
多くの機関投資家が予想していた通り、今年に入って主にハイテク株で構成されている割合がおおいNasdaq100は大きく下げています。筆者のポートフォリオも大打撃を受けました。
しかしながら、レイダリオが中国ハイテク株を買い増した、というのは注目に値しますね。
個人的には筆者も長期的に見れば中国のハイテク株はさらに成長すると思っているジェイ!
特に上記で紹介したKWEBの2倍ETFであるCWEBは現在、最高値の1/10になっています。
それにしても今年は年初からNasdaq100を始め米国株があまり調子がよくない為、今後もこうした米国の代表的な機関投資家の意見には耳を傾けていきたいですね。
ちなみに私は楽天証券を通じてCWEBに投資をしています。楽天証券はサイトがとても見やすく特に初心者におススメのネット証券会社です!
また、初心者でいきなり大金をかけるのは怖い……という方は気軽にスタートできるLINE証券やPaypay証券などもから始めるのもいいでしょう。
それでは、今日もいい日になりますよう。
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