年明けから3ヶ月が過ぎた、株価は不安定なままだ。
Nasdaq100の成長にかけていた人々は、今や崖っぷちに立たされている。
レバレッジをかけている人はもっと危機的な状況かもしれない。
株価は下がると、さらに下がるものであるというのは、どういうことか、ほとんど忘れていた人が多いんじゃないだろうか。
企業の収益はまだ伸びているにもかかわらず、その伸び率は鈍化している。
株価の将来に対する期待はすべて織り込み済みで、米国株という風船は、複雑な現実を前にして弾けてしまったように見えてしまう。
FAANG銘柄の決算シーズン
過去10年の寵児、FAANG銘柄(Facebook、Apple、Amazon、Netflix、Google)は、この決算シーズンで大きな格差のある結果を迎えている。
フェイスブック(新たにメタ・プラットフォームズと改称)は前四半期比で46億ドル増収となったが、収益目標を4%下回った。
株価は翌日25%下落し、1日の時価総額(2390億ドル)の損失としては史上最大となった。
一方、アマゾンは、1月の市場全体の売りを免れなかったものの、先週金曜日の決算のサプライズにより、1日の時価総額が過去最大の増加(1900億ドル)を記録した。
これは、1週間前にアップルが決算を発表した際の1日の記録(1810億ドル)に次ぐものである。
それに負けじと、グーグルの親会社アルファベットは、750億ドルの収益で300億ドルの利益を計上し、20対1の株式分割を発表した。
投資家は株式分割が大好きだ。
投資家というのは、基本的に、正しく損得の計算ができない生き物である。。。。
だから、株式分割が意味のない会計であっても、株価の「価格」が一定以下になると精神的に安心してしまうところがある。
Netflixは業績予想を上回り、収益(77億ドル)目標を達成した。
しかし、同社が今期の新規加入者数の減速を予想したのがいけなかった。
株価は20%下落した。
Netflixの第4四半期の新規加入者数は830万人だったが、今期は250万人にとどまる見込みだ。
ここで、FAANG銘柄の年初来のパフォーマンス格差を見てみよう。
もしかしたらこれは、FAANGというユニットの解散を示すものかもしれない。
グロース株投資には、
1.信じられないほどの幸福感と桁外れの利益、
2.大きな失望と素早い下落
この2つの潮流がある。
この2つの潮流ーー流れは瞬時に切り替わる。
市場は、瞬きするよりも早く、上昇から下落になっている。
成長株ブームの終わりを見たことがない投資家たちはたくさんいる。
過去2週間に目撃した大規模な株価の崖崩れを見るには、ほとんどドットコム不況まで遡る必要がらしい。
バリュー投資をしている人には、この瞬間がようやく訪れたことに安堵している人がいるかもしれない。自分は間違ったことをしていなかったのだと。
それくらい、ここ数年の米国グロース株は圧倒的だった。
僕たちは世界が変わる瞬間を目撃しようとしているのかもしれない。それほど圧倒的な潮流が、今株式市場に流れ込んでいる。
すくなくとも、FAANGという枠組みで語られることは無くなるのかもしれない。Meta(Facebook)とネットフリックスは、コロナ水準の安値だ。
僕が間違っているかもしれません。あるいは。
ただ、Nasdaq100指数が息を吹き返す瞬間を待ってはいる。
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