株式市場がいつ急落するのか、僕らには選べない。
でも一部のーーー短期売買で生計を立てていこうとする人ーーー以外の多くの人にとって、この市場の落ち込みは、スタートからゴールまでの長い旅路の最初のちょっとしたハプニングに過ぎないんだ。
でも、ある人にとっては、この市場の調整は非常に致命的かもしれない。
例えばーーー2020年のコロナ流行以来、アメリカで早期退職を選択した人は300万人と推定されている。
つまり、55歳以上の米国人の50%以上が退職している。
これらの退職したばかりの流動的な投資家は、この暴落を僕たちとは別の形で感じていると思う。
人間の脳は、一塊のお金を日々の価値変動のリスクにさらし、30年後の価値にフォーカスするようにできていない。
僕たちの脳は、危険には瞬時に反応するようにできている。
ぼくらの祖先は、虎のようなものを見たら、一目散に逃げていた。
間違っていても構わないから、また次の日を迎えるために生きていた。
この「逃げるか、さもなくば死か」という精神は、市場が次のジェットコースターの崖から落ちるとき、私たちに不利に働く。
最後に本物のジェットコースターに乗ったときのことを思い出してみるといい。
最初の落下が一番怖い。その後に続く落下や反転は、同じように劇的ではあるが、同じ量のアドレナリンをだしてはくれない。
この列車にしばらく乗っていた投資家は、その時々の暴落をそれほど心配しない。
コビド暴落、2018年のクリスマス暴落、大金融危機、ドットコムバブル、そしてブラックマンデーも乗り越えてきた投資家たちは面構えが違う。
投資の中年期には、英語でいうところの”been there, done that(それはもうやってるよ/暴落なんて、もうあきた) “という鎧を身につける。
しかし、貴方が12月に退職し、年金から一時金を受け取ったとしよう。
S&P500指数は8%下落し、ナスダックは12.45%下落し、小型株は11月の史上最高値から18%下落して弱気市場始まりだ。
特に人生の大きな変化を遂げたばかりの人にとって、最初の下落は怖いもの。
さて、きみが昨年、家業を売却したとする。
きみの生涯の仕事、あるいは数世代にわたる仕事は、きみが投資するための現金の山に変わったところだった。
一番避けたいことはーーー当たり前だけどーーーせっかく稼いだお金を市場で「失う」こと。
いつ投資するかという不安は重荷になる。こんなとき、一番いいのは、コントロールできないものを手放す練習をすることだ。
例えば、タイミング関係なくインデックスに積み立てをする。これならば、相場によって気持ちに波風は立てられるだろうが、やることは変わらない。
僕はジェットコースターが嫌いだ。だから普段は乗らないのだけれども、高校生のときに修学旅行で行った際に、どうしてもジェットコースターに乗らなくてはいけなかった。
本当に嫌で、ゆっくりと頂点に向かって登っている時に、僕の心拍数は異常なほど脈打っていたと思う。けれども次の瞬間、心臓の鼓動は本当に一瞬止まった。
落下地点は僕の予想をはるかに超えて深い、地下のトンネルだった。あの時の恐怖は、本当に怖かった。笑
つまり、人は予想外に落ちていくというのは非常に怖いということなんだ。物理的にもね。
いずれにせよ、僕たちはタイミングを選べないのだ。
だから初心者には、株でも仮想通貨でも、少額から積み立てるのがおススメなんだジェイ!
コメント