TQQQが買えなくなって聞いたけど、ほんと? あとTQQQみたいな金融商品ってないの?
3分で解説するジェイ!
この記事は…… ☑3分で読めます。 ☑現在のTQQQの買い方、TQQQの代替となる金融商品【NASDAQ100 3倍ブル】についてわかります。
今まで取り扱いのあったサクソバンク証券、IG証券においてTQQQが買えなくなりました。
TQQQとは、NASDAQ100指数に連動するETF、QQQの3倍の値動きをするレバレッジETFのことです。
近年は米国のハイテク株が急上昇している為、TQQQは高いリターンを出していました。
具体的には、TQQQの2021年のリターンは99.23%、一年でほぼ2倍なので、脅威のリターンですね。
しかしながら11月16日、突然サクソバンク証券においてはTQQQが買えなくなってしまいました。
以下、私の受け取ったメールです。
法令上、国内ではご提供できない銘柄が含まれていることが判明しました。
って。。。
今まで法令違反していること知らなかったゴン!?
時を同じくしてサクソバンク証券が特定口座に対応できるようになりました。その為、金融庁とサクソバンク証券のやり取りの中で金融庁に指摘され、TQQQやARKKなどの銘柄が買えなくなった、という見込みが濃厚です。
しかし、これによってサクソバンク証券のメリットは大きく失われることになりました。。
なおIG証券においてもTQQQを現物株で買うことは2021年12月30日現在できません。。。
それでもサクソバンク証券でTQQQを買う方法
実はそれでもTQQQを買う方法があります。それは、サクソバンク証券において、CFD取引でTQQQを購入する方法です。
筆者も実際に試してみて購入していますが、この方法であれば、サクソバンク証券であってもTQQQを購入することができます。
CFD取引ってなんなの? という方は以下のウェブサイトを参照して下さい。
サクソバンク証券のTQQQのCFD取引は証拠金維持率が100%(2021年11月16日時点)に設定されているため、実質的には現物取引と同じです。
つまり、証拠金(口座内現金)と同じ分だけのみTQQQを購入できるというわけですね。
しかしながら、このCFD取引でTQQQを買うのは大きなデメリットがあります。
それは、サクソバンク証券においてTQQQをCFD取引で長期保有すると、オーバーナイト金利という手数料が発生すること、です。
具体的に2021年11月16日現在ですと、オーバーナイト金利といって、年率3.5%超の手数料がかかります。
3.5%というと、1000万円を預けていたら、35万円です。楽天レバナスの経費率が0.77%であることを考えると、少し高すぎますね。。。
基本的にCFD取引は短期取引の為、VIX指数が高くなれば買い、低くなれば売るという運用をするといいと思います。
TQQQにかわる代替案①【大和アセットマネジメントより 「NASDAQ100 3倍ブル」 】
実は大和アセットマネジメント株式会社より、TQQQの投資信託ヴァージョン、「 NASDAQ100 3倍ブル 」という商品が出ています。
これは、日々の基準価格の値動きが、NASDAQ100指数の3倍の値動きになることを目指す投資信託で、まさに日本のTQQQ投資信託verになります。
それでは楽天レバナスと比較し、「NASDAQ100 3倍ブル」の特性を見てみましょう。
楽天レバナスとiFreeレバレッジNASDAQ100 3倍ブルを比較したものが以下の表です。
楽天レバナス | NASDAQ100 ブル3倍 | |
正式名称 | 楽天レバレッジNASDAQ-100 | NASDAQ100 3倍ブル |
運用会社 | 楽天投信投資顧問 | 大和アセットマネジメント |
運用資産額 | 110.82億円 | 103億円 |
経費率 (年) | 0.77% | 1.52375%以下(税込) |
為替ヘッジ | あり | あり |
信託期間 | 無制限 | 2023年10月20日まで |
流動性 | ×(一日一度価格が決定) | ×(一日一度価格が決定) |
6カ月トータルリターン | ー | +66.1% |
1年トータルリターン | ー | +113.6% |
取り扱い証券会社 | SBI証券 楽天証券 マネックス証券他 | SBI証券 楽天証券 マネックス証券他 |
特定口座 | 〇 | 〇 |
NISA口座 | 〇 | 〇 |
今年はNASDAQ100指数が驚異的な上昇を見せたこともあり、 NASDAQ100 3倍ブルのパフォーマンスも非常に優れたものになっていますね。
楽天レバナス、 NASDAQ100 3倍ブルは共に楽天証券で購入することができます。
追証は発生する?
結論から言いますと、レバナスでも、NASDAQ100 3倍ブルどちらでも追従は発生しません。
最悪の場合、商品価値が0になることはありますが(それはほぼ確実にないでしょうが)投資した金額以上に損することはありません。
3倍ものレバレッジをかけながら、追証の心配をせずに済むのは大きなメリットですね。
NASDAQ100 3倍ブルの大きなデメリット 2選
信託期間
信託期間について、目論見書に次のような記載があります。
信託期間:2023年10月20日まで(2020年10月23日当初設定)受益者に有利であると認めたときは、受託会社と合意のうえ、信託期間を延長できます。
期間は無期限ではなく、2023年10月に打ち切りになる可能性があるのです。
もし予定通りに信託期間が終了すれば、強制的に利確/損切りされます。
運用成績が順調なら信託期間が延長になる可能性が高いと思いますが(さすがに運用会社は投資家の意見を無視はしないと思いますが……)、このように最初の時点で期間が区切られてしまうのはなぜなのでしょうか。投資家としては不安になりますよね……
TQQQならほぼ間違いなく無期限で運用が続くため、このような心配はいりません。
安定運用への切り替え
準価額が5営業日連続して1,000円未満となった場合、最長3カ月程度運用を継続した後、わが国の短期金融商品等による安定運用に切り替えを行ないます。
上記は目論見書にある記載です。
即ち初期設定の10000万円から1/10以上下落したら、安定運用に自動的に切り替わります。
これにはメリットと同時に大きなデメリットも伴います。
メリットは全財産を失うことを防ぎぎりぎり資産の1/10を守ってくれるというものです。
デメリットは大暴落により下がった所で安全運用に切り替えられたら、その後のリバウンドでついていけなくなり、資産が永久に戻らなくなることです。
例えば今回のコロナ禍を取ってみても、これは大きなデメリットだと考えられます。急落した後でリバウンドについていけないとなると、その後の株式相場の復調についていけずただただ損失だけが確定してしまいます。
特に値動きの激しいハイテク銘柄の多いNASDAQ100に連動する投資信託としてこの点は大きなデメリットと言えます。
ちなみに「安定運用」の場合には年率0.088%という低い信託報酬で、NASDAQ100を含む株ではなく日本の短期債券で運用される方針のようです。
TQQQ代替案② CFDで買う
これは上記で紹介した通りですね。オーバーナイト金利がかかってしまう為、長期では不向きですが、そもそもTQQQ自体基本的に長期で保有することは前提にされていない為、現物を買う代替案としては機能します。
TQQQ代替案③ interactive brokers証券を使う
私は使用したことがありませんが、interactive brokers証券であれば、現物でTQQQを購入できるそうです。
しかしながら、一般口座がないため自分で確定申告しなくてはならない、また海外の証券口座ですのでセキュリティ面や、何かトラブルがあった場合の手間等、日本の証券会社に比べコスト、リスクが高いです。
まとめ
サクソバンク証券の改悪により、残念ながら日本にいてTQQQを現物株で購入することは困難になってしまいました。
また、サクソバンク証券のCFD取引もオーバーナイト金利という手数料を考えると、決して賢い選択とは言えません。
NASDAQ100 3倍ブルは初心者でも楽天証券やSBI証券などで気軽に買えるということも大きな魅力です。
但し、前述のデメリットも考慮して、それよりはリスクを抑えた投資を望むなら楽天レバナスが正解でしょう。
投資に正解はありません。自分のポートフォリオ、投資目的、リスク許容度等を鑑みて商品を選ぶのがいいと思います。
それでは、今日もいい日になりますよう。
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